
こんにちは、西山です。
もし、あなたが国の財務大臣だったら──
数百兆円の資産、どう配分しますか?
投資家としてポートフォリオの配分は
常に悩みどころですが…
これ、国家レベルになると桁も桁、
そして判断の背景もまるで違います。
面白いのは、その配分が国ごとに
性格丸出しだということ。
株7割超!? ノルウェーは“全力疾走”型
世界最大のソブリン・ウェルス・ファンド、
ノルウェーの「石油基金」。
2024年末時点のポートフォリオは
- ・株式:71.4%
- ・債券:26.6%
- ・不動産:1.8%
- ・再エネ投資:0.1%
株式比率7割超は、
個人投資家なら「攻めすぎだろ」と突っ込みたくなるレベル。
でも実態はかなり計算づくです。
約9,000社に分散投資し、
国・業種・通貨のバランスも管理。
不動産も都市部の賃貸や物流施設など、
収益が安定しやすい資産に限定しています。
つまり、リスクは取るが、
リスクの取り方は極めて慎重。
この姿勢が、何十年先を見据えた
“全力疾走”を可能にしているわけです。
地図を持って走るシンガポールGIC
一方で、シンガポールのGICは走り方が違います。
株式を軸にしながらも、
- ・プライベート・エクイティ(未上場企業への投資)
- ・インフラ
- ・不動産
など多様な資産クラスを組み合わせています。
さらに最近はプライベート・クレジットにも着目。
これは銀行を通さず、
直接企業にお金を貸して利息を得る投資方法です。
高利回りが魅力ですが、倒産リスクもあるため、
GICは市場全体に一気に突っ込むのではなく、
厳選した案件に絞っているのが特徴です。
AIやハイテク分野には積極投資しつつ、
金融市場の温度を見ながら引き際もきっちり計算する──
まさに「地図を持って走る長距離ランナー」という感じです。
きれいな4分割、日本のGPIF
では、日本の老後資金を運用する
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)はどうか。
2025年3月末時点の構成は、
- ・国内株式:25%
- ・外国株式:25%
- ・国内債券:25%
- ・外国債券:25%
まさに教科書通りの4分割ポートフォリオ。
一見「超安定志向」に見えますが、
外国株の大半は米国株なので、
実質的には米国経済への依存度が高い構造です。
このため、米国株が好調なときは強いリターンが出せますが、
逆に米国市場が大きく崩れると、バランス型のはずが一気に
リスク資産寄りになるという弱点もあります。
三者三様:配分は性格で読み解く
こうして並べると、国の個性がはっきり見えます。
- ・ノルウェー型
高リスク高リターンの超長期覚悟型 - ・GIC型
多様化と柔軟性で機動的に動く戦略分散型 - ・GPIF型
バランス重視で安定を狙う安定志向型
この比較で重要なのは、
どの型にも「背景と理由」があること。
資源の有無、人口構成、国際的な立ち位置──
こうした要素が、その国の資産運用スタイルを決めています。
そしてこれは、個人投資家にとっても同じ。
リスク許容度、収入源、投資期間……これらを踏まえて、
自分に合った「国型」を決めるのが賢いやり方です。
国家の投資術は、個人投資の教科書
国家レベルの配分は、数百兆円規模の実証データ。
これほど信頼できる参考資料はありません。
リスクを取れるならノルウェー型、
分散と機動性を求めるならGIC型、
安定を最優先するならGPIF型。
「国家レベルの資産配分は、個人投資の教科書になる」──
僕はそう思っています。
次にポートフォリオを見直すとき、
ノルウェー、GIC、GPIFのどれに近いか、
ぜひ一度、考えてみてください。
PS
「自分はどの型なのか?」「この先どう配分すべきか?」──
そんな疑問が浮かんだら、西山までご相談ください。
国家レベルの投資術をベースに、
あなたの状況に合わせた配分の考え方をお伝えします。
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