金融庁が総点検「仕組み債」とは？

公開日：2022年9月3日

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From.IMAI

苦情やトラブルが相次ぐとのことで、
遂に金融庁が動き出した「仕組み債」。

複数の投資商品が組み込まれているため
自動的に分散投資が実現できる金融商品です。

しかし、実態としては数千万円の
損失を出す個人投資家がおり、
金融庁には問い合わせが相次いだとのこと。

さらに、商品にリスクが多く含まれているだけでなく、
販売者にも問題があるとされています。

はたしてどのような内容で多くの投資家に
損失が発生してしまったのでしょうか？

ハイリスク・マイナスリターン？！

まず仕組み債とはどのような商品なのでしょうか？

明確な定義はなされていないものの、
債権とデリバティブを組み合わせた商品と
されることが多いです。

デリバティブとはBTCや金、株式などのように
評価額（価値）が変動するものを言います。

つまり固定利回りと変動利回りを含めた商品であるため、
非常に利回りの計算が複雑です。

さらに固定利回りの債券もリンク債が
採用されている場合があります。

リンク債とは評価額が上昇しているうちは
通常より多くの利息が発生するものの、
価値を下げた場合は安値で
早期償還されてしまう性質があります。

つまり、評価額が上がっている場合は
利息が発生するだけで、評価額が落ちれば
即売却という構図です。

これで得をするのは債券発行者で
リスクは投資家に丸投げできる
という仕組みになっています。

加えて、デリバティブが組み込まれているため
超ハイリスクとなることがあります。

また、これらの利息の計算が複雑であるため
ハイリスク・マイナスリターンとなる商品を
投資家にバレないように販売されている
可能性も浮上してきています。

メガバンク・地方銀行・証券会社が販売

「銀行に勧められた債権なら安心」

このようにお考えの方は決して少なくありません。

しかし、今回金融庁が問題視したのは
メガバンク・地方銀行や証券会社の販売方法です。

先述の通り仕組み債に組み込まれている
リンク債は安値での早期償還が発生します。

そのため早期償還を繰り返し行われ、
再購入を繰り返し案内されるのです。

するとどうでしょう？

顧客の資産は目減りして行ってるのに
販売者は手数料を毎回取れるのです。

さらに仕組み債を構成する商品が多いため、
いくらで仕入れてきたのかを外部者が
計算するのも困難です。

つまり、安く入手した商品を投資家に高掴みさせ、
繰り返しの早期償還で手数料収入を
荒稼ぎしている可能性があると疑われています。

そしてこれらのトラブルを発生させているのは
メガバンク・地方銀行・証券会社などの
金融庁にライセンス登録された会社たちなのです。

金融の世界は誰も信用できない

繰り返しになりますが、
メガバンクや証券会社が投資家を騙すような手法で
利益を荒稼ぎしている疑いが持たれています。

いずれの企業もネームバリューがあるため
投資家は安心感を覚えてしまい、
何も疑わずに投資してしまったかもしれません。

しかし、金融の世界では
自力で信用に値する人を見つけることは極めて難しいです。

特に投資を斡旋する人からは
その商品の良い内容しか聞けないことがほとんどです。

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